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種子島へはロケットに乗って その4~ ノッチーヨー(さよなら)種子島 [はるばる来たねロケ地巡り(秒速5センチメートル)]

前日は、今にも天空から降りそそいできそうな星たちに心癒され
真綾さんの「ユニバース」をipodで流して、天然の?プラネタリウム状態でした)、
ぐっすりと眠ることができました。心が満腹になったからでしょうか、
目がさめるともう朝の8時過ぎ。この日は別に急いで出発する必要もなかったので、
ログハウスの目の前にひろがる、海岸を散歩してみることにしました。

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雲の切れ間からかすかにのぞく陽の光が、幻想的でした

ログハウスを出て、ものの1分ほどでもう目の前は砂浜。
昨日の夜は足元もおぼつかないほどの暗さで、全然わかりませんでした。
知っていたらここで波の音を聞きながら、星を眺めたんですが。

平日の海岸には、人っ子一人いません。
ログハウスの近くにあるレストランもまだ開店前。
少し黒っぽい砂浜(砂鉄が含まれているそうな、「鉄浜海岸」の名の由来)に

足跡を残しながら、20分ほど散歩。朝食前の良い運動になりました。



いったいいつの時代からある岩なんでしょうか、波で浸食されて異様な姿でした

アイショップ石堂店さんで買ってきた、あのジェットパンやスープで朝食。
音がないと寂しいので、雑音混じりのラジオ(北朝鮮のものらしき電波が、だいぶ
混信していました)を聴きながら。テレビを見ずに朝食食べたのって、何年ぶりでしょうか。
少しヒンヤリしていましたが、澄んだ空気に包まれて、なんだかホッとする朝のひととき。



昨日は急いで通り過ぎたので気がつきませんでした、こんな風景があちこちに


身支度をして、ログハウスを出たのは10時前。
チェックアウトぎりぎりまで居てしまいました。テレビもないし、携帯も通じないし、
もちろんネットもない。でも1年に1回ぐらいは、こんな環境に身を置いてみるのも
いろいろリフレッシュになりますよ。家に読んでない本がたくさんあるので、
たくさん抱えてまた来ようかなあ。

このまま島を東西に横断すると、あっという間に西之表港に着いてしまいます。
高速船の出港時刻(15:50)までまだまだ時間があるので、昨日来た道を戻って、
アイショップ石堂店の前まで行くことにしました。


「カシミア号遭難者救助の道」、途中の立山漁港で見かけて立ち寄りました


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「組合員以外のとこぶしの捕獲を禁ず」、種子島はいろんな海の幸に恵まれています


昨日大急ぎで通り過ぎたとき、チラッと目に入った看板が気になって、
立山港という小さな漁港に立ち寄りました。1885年、この港の近くで、
アメリカの商船「カシミア号」が難破し、12人の生存者が漂着したそうです。
地元の漁民たちは、集落あげて救助にあたり、手厚く看病したそうな。
生存者達は無事本国に帰ることができ、後日アメリカ大統領から、感謝の気持ちとして
メダルとお金が贈られました。このお金は、村の教育資金として大切に使われ、
その話は100年以上経った今でも語り継がれています。


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林を抜け、崖の下にひっそりたたずむ漁港(種子島ではこういう港を多く見ました)

のんびり寄り道などしながら小一時間走って、たどり着いたのがこちら。
種子島宇宙センターと同じく、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が管理する、
増田宇宙通信所です。

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「通信所」という響きが軍事基地のよう、ゲートのあたりなどそれらしい雰囲気がありますが・・・

またしても入り口開けっ放し(笑)。
一応「徐行」の標識は立ててありましたが、バイクでそのまま入場できました。


天を衝きそびえ立つ巨大パラボラアンテナ(広報用だそうです)

事務所前にカブを停め、受付で記帳をしていると、係の人が案内してくれました。
宇宙センターと違って、観光客向けの施設ではないので、お客さんも珍しいようです。
でも届け出れば、ちゃんと見学させてくれます(もちろん無料)。



2007年9月に打ち上げられた、月周回衛星「かぐや」(セレーネ)に寄せられた応援メッセージ


中はこぢんまりとしていましたが、模型や写真を使って、わかりやすく展示がされていました。
この増田宇宙通信所は、衛星から送られてくる微弱な信号(位置や姿勢、電子機器の状態など)を
受信・増幅して、つくばの宇宙センターに送り、センターからの信号を再び衛星に送信する、
大変重要な任務を負っているそうです。そんなこと感じられないほど、のどかなところでしたが。


貴樹達の学校にもあった、歴代ロケットの打ち上げ写真



日本初の宇宙有人活動施設「きぼう」の第1便打ち上げが、3月11日にせまっています
(土井隆雄宇宙飛行士が搭乗した、スペースシャトルで打ち上げ)、種子島から
宇宙ステーションへ向かうシャトルが飛ぶ日はくるのでしょうか


帰り際に係の方が、「訪問記念です」とロケットのストラップと、何冊ものパンフを
プレゼントしてくれました。30分ほどの短い滞在でしたが、島訪問の良い記念になりました。
職員のみなさんは、今日も地道に任務をこなしておられることでしょう。
本当に頭が下がります。これからも頑張って欲しいです。



通信所から南へ10分ほど走ると、「秒速」ロケ地にたどり着きます。
「ロケ地探訪」とか言っておきながら、前の日のコンビニ以来久々にロケ地登場です。
香苗が毎朝、学校に行く前にサーフィンをしていた、あの海岸です。


劇中ほぼそのままでした、風がかなり強いところでした(サーフィンに最適?)



第2話「コスモナウト」のラストクレジットで登場しました

「それでも、明日も明後日もその先も、私は遠野くんが好き。
やっぱりどうしようもなく、遠野くんのことが好き。遠野くん、遠野くん、私はあなたが好き。」

遠野くんのことだけを思いながら、泣きながら、私は眠った。~
                             (小説版「秒速5センチメートル」より引用)



現実の中山海岸は「遊泳禁止」でした(苦笑)


人影もまばらな寂しい海岸でしたが、
香苗が彼女なりに悩み、ただひたすら波に立ち向かった海を眺めて、
少し切ない気分になりました。
私にも、彼女のようにただまっすぐに
誰かのことを思い続けた頃があった・・・かどうかは秘密です(笑)。



この海で波に乗れたら、貴樹に告白すると決めていた香苗。
劇中ではついに最後まで言いだせず、貴樹の袖をつかんで、
ただ涙を流すだけだった彼女。しかし小説版では、種子島空港での別れの場面で、
きちんと結末が描かれています。まだの方にはネタバレになるので、ここでは書かずにおきます。
気になる方は小説版をぜひ読んでみてください。



つづいて向かったのは、学校帰りに貴樹と香苗が、満天の星空の下で、
二人並んで語り合ったあの丘です。
中山海岸からアイショップ石堂店に向かう道中にあります。


道が入り組んでいたり、工事中だったりで、「ここだ!」という場所はなかなか見つからず、
たばこやさとうきびの畑が広がるところでした


大きな風車は丘の上から見えました、雰囲気だけでも感じ取ってください

「・・・・・・それ、飛行機?」うん!」
 できあがった飛行機を、私は町に向かって飛ばした。それは驚くくらい
 まっすぐに飛んでいき、途中で急な風に吹き上げられ、空のずっと高いところで
 闇に紛れて見えなくなった。折り重なった雲の合間から、
 白い天の川がくっきりとのぞいていた。~
                       (小説版「秒速5センチメートル」より引用)



ここも劇中同様、畑の中を駆け抜ける風がものすごく強いところでした


これで予定していたロケ地は、すべて訪ね終わりました。
劇場公開から9か月、東京から24時間の移動と、この3日間のために
たくさんの準備と調査をしてきました。やり終えた充実感で、胸がいっぱいになりました。

あとは西之表港に戻り、高速船に乗るだけですが、
ロケ地探訪達成をささやかにお祝いすることにしました。


中種子町役場のすぐ近くにある、ハンバーガーショップ「STEPPIN'LION」さん

ロケ地取材中に、新海監督が気に入ってよく通ったという、
種子島唯一のハンバーガーショップです。
ちょうどお昼時だったので、立ち寄りました。
最初気がつかずに通り過ぎてしまい、地図と首っ引きでようやく発見。
だだっ広い駐車場の一角に、掘っ立て小屋のような(失礼)お店がありました。



店内はレゲエが流れ、サーフィンの本や情報誌(だと思います、よく知りません)が
所狭しと置かれていました、渋いです


カウンター上に無数のメニューやトッピングが書かれてありましたが、
一見さんでよくわからないので、ハンバーガーで一番上に書いてあったのを注文。
マ●ドナルドのようにすぐに出てくるはずもなく、席でくつろぎ待つこと10分。



先に飲み物とポテトが出てきました(珍しいビンのジンジャーエール)



そしてメインのハンバーガー。名前をひかえてくるのを忘れてしまいましたが、
炭火で焼いたパティとチーズの取り合わせが絶妙。ただここは御飯料理も
有名なのだと後で知りました。今度行くことがあったら(あるでしょうか?)注文しましょう。

お腹もいっぱいになったところで、西之表港への最後の道中へ出発。
アイショップ石堂店さんまで戻って、昨日通らなかった、新種子島空港経由の道を走ることにしました。


開港して1年ちょっと、ピカピカの新空港

空港へのアクセス道路だけあって、県道76号は国道並みの立派な道路でした。
鈍足カブにはやや不釣り合い。後ろから猛スピードのトラックや乗用車に
ビュンビュン追い抜かれて、恐ろしかったです(汗)。

30分ほどで、あっという間に新空港到着。
クルマだったらもっと早く着きますね。



航空会社はJALのみ(グループ会社の日本エアコミューター)、カウンターもひっそりとしています


私が行った時間帯は、ちょうど飛行機の発着がありませんでした。
残念、離着陸の様子を撮りたかったんですが・・・。昨年高知空港で胴体着陸し、
一躍悪名とどろいた、ボンバルディアQ400を使用して、鹿児島・伊丹を結んでいます。


小さい出口と、南国には少々似合わないクリスマスツリー



空港の駐車場には、カブでそのまま入ることができます、
空港に乗り付けるのは私も初めての体験です


途中ガス欠になりかけ、古田という集落で見つけたスタンドで給油したり
(さすが燃費には定評のある50カスタム、150キロ走ってやっと給油です)、
「みつわ蒲鉾店」のふるさと特産品市場というところで、ここぞとばかりにお土産を
買い込んだりと(黒砂糖やお菓子をたくさん)、あれこれしているうちに、
西之表市街に到着。ロータスイトウのおっちゃんに、カブを返しに行ったんですが・・・。

お店にカギがかかっていました(笑)。

扉に「ここに電話して」と連絡先が書いてあったので、電話すると、
「近くにいるからすぐに行く」と言って飛んできてくれました。
おっちゃんは連絡先もひかえなかったから、このままお金を払わずに、
店の前にカブを乗り捨ててもわからなかったような・・・
私はそんなことしませんが。
ちゃんと二日分の料金を払って、港へと向かいました。



夕日に照らされ荘厳な雰囲気の高速船のりば

古い待合室で、おみやげ屋を冷やかしたりしつつ待っていると、
もう出港の時刻になりました。引き換えておいたチケットを見せ、船内へ。
やがてあの「キーン」という甲高いタービンの音が聞こえてきましたが、
人間慣れというのはおそろしいもの。もう怖くは感じませんでした。



15:50、高速船「ロケット」は西之表港を定刻通り出発。
岸壁から離れ、島の姿がだんだん小さくなっていきます。


途中、西之表港へ水煙をあげながら突っ走る「ロケット」とすれ違いました

大揺れの高速船、体調不良、寒波来襲など、いろいろあった種子島訪問でしたが、
日常の喧噪から逃れ、澄んだ空気と「秒速」で見た風景に心癒されました。
また次、と気軽に言える距離にはありませんが、いつか再訪したいおだやかな島でした。
この島との出会いをもたらしてくれた、映画「秒速5センチメートル」、新海誠監督に
心から感謝したいと思います。ありがとうございました。



ヨーグルッペで乾杯!(本当は後ろに写っている種子島焼酎で乾杯)

結局4回書き上げるのに、2か月近くかかってしまいました。
毎回応援をいただき、何とか種子島編を書き終えることができました。
今夜は記念に、「秒速5センチメートル」をもう一度観ようかな(おわり)。



小説・秒速5センチメートル (ダ・ヴィンチブックス)

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  • 作者: 新海誠

  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー

  • 発売日: 2007/11/14

  • メディア: ハードカバー

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ねご

はじめまして、ブログはいけんさせていただきました^^
秒速みて住んでいた頃のことを思い出し
種子島で検索したらここにたどりつきました^^
自分は、1年くらい中種子に住んでたんですが
アニメに知り合いがでていてびっくりでした^^
(香苗のお姉さん役の先生)
中山でよく海もはいっていました^^
ハンバーガー屋さんも友達でこちらをみてなつかしく思ってます^^
当分、山崎まさよしの歌が頭からはなれなさそうですw
by ねご (2011-06-20 04:43) 

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